6連射輪ゴム銃「ショートテール」

dungeon-master2008-11-08

ホールドフック1本で連発させるセミオート輪ゴム銃です。
作りかけのまましばらく放置されていましたが、とりあえず完成。
すべての弾ゴムが1本のホールドフックに掛かり、その傾きのコントロールだけでセミオートを実現します。
大まかな仕組みは、http://d.hatena.ne.jp/dungeon-master/20081024/p1 で図解。
「ホールドフック1本」というシンプルさを醸し出すフレーズとは裏腹に、その縛りのためだけに、結構複雑なギミックが必要です。



▼内部の機構。

本作品は、ホールドフックの動きに特徴があります。
トリガーを引くたびにホールドフックが左右に振れて、交互に掛けてある弾ゴムが1発ずつ発射されます。
ホールドフックの向きを切り替える仕組みの核となるパーツが、トグルブロック(写真右端のパーツ)。


▼シアとトグルブロック(裏返したところ)。

ホールドフックはトグルブロックに固定されています。
トグルブロックには、動く先端にカニの鋏のような切れ目の入った揺動アームが2本取り付けられています。
トリガーを引くと、シアの先端が、手前になっているアームの鋏部分に当たります。
そのまま押し込まれていくとトグルブロックが回転する仕組みです。


▼6発装填した状態。

次弾がストッパーの役割となり、それより後の輪ゴムのリリースを防いでいます。
ホールドフックが反対側に倒れると、次弾が発射されます。
後から装填するゴムになるほどピンの端の方に掛かるため、ホールドフックを倒す力強くなります。
輪ゴムは交互に反対向きに掛けるので、銃の前方へ発射させるために、本体左右から整流ワイヤを回り込んで装填されます。
この本体左右で輪ゴムを回り込ませている場所がピンに近いため、長いピンでは傾斜角度が足りずゴムがリリースされません。
これらの理由によりピンは長くできず、このサイズでは6発が限界。
装弾時には左右の張力をバランスさせるために、外付けのツールでトグルブロックをニュートラル位置に押さえ込むようにしています。
回り込み部分で輪ゴムが強く押しつられて癒着するため、命中精度に影響しています。
整流ワイヤの形状など、改善できそうなところはまだあります。


名称は、短い尻尾のようにホールドフックが左右に振れる様子から。
「こんな機構で連射することもできるよ」的な銃でした。


セミオート輪ゴム銃「ショートテール」
素材:MDF、竹割箸、桧・松端材、ゼムクリップNo.00、パスネット
装填弾数6発、適合弾:共和オーバンド・カラーバンド#16
全長325mm、銃身長290mm(整流ワイヤ部分まで)、輪ゴムの装填長340mm〜350mm。