マウス、M505の修理

仕事で使っているマウスはLogicoolのM505RDであります。
最近、左ボタンがヘタってきて、意図せずダブルクリックになったりドラッグ中に対象をこぼしてしまうことが増えてきました。
だましだまし使っていましたが、さすがに無理が出てきたので修理です。
メーカー保証書も見つからないので、自分でスイッチを交換します。


先日、マウス内に異物が入ってしまって分解掃除した際に、ボタンに使われているマイクロスイッチをチェックしておきました。
オムロンのD2FC-F-7Nという型番です。
で、部品箱を漁っていたら、D2F-Lという近い形状のものが出てきました。足もストレートなので交換できそう。

D2F-Lにはレバーがついていましたが外しています。(レバーがなければD2Fとほぼ同等)
オムロンの資料によると、D2Fは一般型と呼ばれるもので動作荷重1.47N。型番の第2項にFがついていると低荷重動作型で動作荷重0.74N。
倍の荷重なのでクリックが硬くなりそうですが、いままで軽すぎた気がしますし、他に手持ちがないのでこのままいきます。
ネットで調べたところ、先達にはD2F-01Fという接点金属が改良された小電流タイプの低荷重動作型を採用している方が多いようです。


まずはM505のお腹を開きます。(電源スイッチはOffにして、電池蓋、電池、レシーバーは外しておきます)
ネジはすべて底のソールをめくったところにあります。4か所です。プラスドライバーで外します。


割ってみました。

赤黒の電源ケーブルは基板側がコネクタになっており、これを抜くことで底とボディを切り離せます。
基板はネジ3点で底に取り付けられています。ネジの1つはホイール部分の固定も兼ねています。
センサーのフラットケーブル(フィルム基板)は、基板上のコネクタにある黒いノッチを起こせば外れます。


基板を裏返した状態。左上側の3個並んだピンが交換対象のスイッチの足です。

マウス底面の電源スイッチ(プラスチックのパーツ)は、基板を外したときに無くさないよう、取っておきます。


ここから半田ごてを使いますので、火傷に注意。
スイッチの交換をするためには、基板に足が刺さっている個所から半田を融かして取り去る必要があります。
スルーホール多層基板で内部にベタグランドが入っているため、ワット数が少ない半田ごてだと、なかなか半田が融けません。
普段使っているIC半田付け用の20Wタイプではなく、熱量を蓄えられる先端の太い30Wのものを使いました。
融けた半田や半田カスが他所に付着しないように用心しながら、半田吸い取り器と半田吸収リボンを使って足の半田を取っていきます。
今ついているスイッチは壊れてもかまいませんが、基板や周りの部品にダメージがあると故障の原因になります。


もとのスイッチが取れました。


D2F-Lを取り付けて半田付け。


あとは、分解の逆順で組み立てていき、修理完了です。
組み立てる際、電源スイッチの位置は注意。(ずれた状態で基板を取り付けようとすると不味いことになります)
フラットケーブルの差し込みには、プラスチック製のピンセットを使うと安全です。


1時間程度の作業で、勝手にダブルクリックとかの不具合が解消できました。
クリックが硬くなりましたが、以前は指を意識して浮かせていないとうっかりクリックされてしまうこともあったくらいなので、丁度良くなりました。
※本ページを見て試される方、くれぐれも自己責任でお願いします。火事や火傷にご注意ください。